正しい日本語を覚えませぅ♪ ------------------------------------------------------------------------------ まず最初に まず一番最初に一言だけ言っておきたいのだけど、 このページは古来からある日本語を矯正するものではないです。 使っちゃあいけないなんてことはありません。 一応正しい語源や知識を知っておこうって事と、そのメモって事です。 つまり、雑学蘊蓄トリビアってことですね。 結局楽しくできればそれが一番。^^; 意味が伝われば、それはもう正しい日本語なのです。 まあ逆に伝わらない様なら間違っているのかもしれません。 ちなみにこの文書のタイトルは「正しい日本語を覚えませぅ♪」です。 決して「正しい日本語を使いましょう」ではありません。 ------------------------------------------------------------------------------ 重言 重言とは「頭痛が痛い」のように同じ意味の単語がかぶってしまった言葉のこと。 これは案外気が付かないで使っていることも多くて、並べてみるとどんどん出てきます。 でも、重言って間違いなんだろうけれど、強調と言うような気分で、 ガンガン使ってしまうんですよね‥‥。 というより実は個人的に重言大好き。 ・まず最初に ・一番最初に ・頭痛が痛い ・馬から落馬 ・危険が危ない ・注意を注ぐ ・あらかじめ予約 ・あらたに新設 ・いにしえの太古より ・犯罪を犯す ・古来から ・従来から ・喜んで歓迎 ・祝辞の言葉 ・初心者の方(かた) ・コラム欄 ・ハングル文字 ・チゲ鍋 ・ハイテク技術 ・インターネット網 ・思いがけないハプニング ・約XXほど ・各XXごと ・違和感を感じる ・引き続き続行する ・炎天下のもと ・期待して待つ ・出典もと ・毎号ごと ・遅れてきた残暑 ・炎をあげて炎上 ・あぐらをかいて座る ・縁談話 ・怪談話 ・IC回路 ・HTML言語 ・VPNネットワーク ・射程距離 ・過去ログ ・排気ガス 排気ガス、過去ログは、意味はかぶってはいるのだけど、 「排気」自体に「気体を排出する」と言う意味があるから、 排出されたガスと言う事なのでしょう。でもそれならば「排出ガス」だと思いますけど。^^; ・イーバンク銀行 ・Temmabashi Brg. ・Tamagawa River ・Windows 2000 Built in NT technology (NT: New Technology) ・NEC Corporation (NEC: Nippon Electronics Company) 個人的に、NT technology が激しく気持ち悪いですね。 だって「Windows ME エディション」とか行ってるのと同じでしょう。^^; さて、ここで問題。 缶ジュースを自動販売機で買って家に帰る途中、 買ったばかりの開封していない缶ジュースを、 脇にあった池の水の中に落としてしまいました。 そうしたらなんと、缶ジュースは沈んだり潜ったりしてしまいました。 いったいどうしてしまったのでしょうか? これはつまり要するに、ドアを閉じるか閉めるかってこと。 ------------------------------------------------------------------------------ おもむろに おもむろにという言葉があります。 この言葉、皆さんはどういう意味で使っているでしょうか。 簡単には“ゆっくりと”と言う意味ではあるけれど、 本当に“おもむろに”=“ゆっくりと”でしょうか。 まず最初にことわっておきたいのだけれど、 私は“おもむろに”と言う言葉に「突然」や「素早い」といったイメージは全くありません。 だけど、単純に“ゆっくりと”と同意だとも思えません。 私のイメージは次のような感じです。 例えば「彼は私を、おもむろに抱きしめた」は、 「捕まえるような動作ではなく、慌てた様子も無く、 自然な動作で、とてもやさしく抱きしめた」ように思います。 「歩いていた彼は、おもむろに立ち止まった」は、 「何かに気付いたのか、でもビックリしたような様子もなく、静かに歩く事を停止した」 というような感じでしょうか。 私のイメージを説明する文章に、ゆっくりという言葉は出てきませんでした。 さて、その“おもむろ”の意味をそれぞれの単語を辞書で調べてみると、 “おもむろに”は、「落ち着いて、ゆっくりと事を始めるさま。ゆったりしたさま。」とかかれています。 ゆっくりととは書いてあるものの、余裕を持ってという意味合いがあるのがわかります。 ところで“おもむろに”という言葉には漢字で書くと“徐に”となります。 徐々にとか徐行するという意味の漢字です。 こうなると、より一層“ゆっくりと”と言う意味であることが濃くなったように思えます。 念のため、同じ漢字が割り当てられている、“徐々”と“徐行”を調べてみると、 “徐行”は、そのままの想像どおり「ゆっくり進むこと」だったけれど、 “徐々に”は、「ゆっくり進行したり変化したりするさま。動作が落ち着いているさま。」 とされていました。 さてそこで漢和辞典で“徐”という漢字の意味を調べてみました。 漢和辞典によると、以下の通りでした。 1. おもむろ、ゆっくり、ゆるやか、しずか、おだやか 2. やすらか 3. しとやか 4. おそい しずかでおだやかでゆったりしたイメージがありますね。 “徐”の漢字の意味としては、ゆっくりと言う意味合いも持ち合わせているけれど、 余裕がある、落ち着いている、物静かで穏やかな雰囲気があることがうかがえます。 よって「ゆっくりと」というだけの説明はあまりにぶっきらぼうな言い方であって、 最初に辞書で調べたとおり「落ち着いて、ゆっくりと事を始めるさま。」であり、 別の言い方をしてみると「静かにおだやかなおももちで事をやり始めるさま。」なのです。 ただ、この「やり始める」という状況がクセモノで、 これは「それまでの動作とは全く違う別の事を脈絡も無く突然やり始めた」といった雰囲気があり、 動作自体はゆっくりかもしれないけれど、行動は突然という捉え方もできる訳です。 “おもむろ”の意味として「突然」といった誤用が広まったのも、 そこから来ているのではないかと私は推測いたしました。 http://archer.zive.net/w_end/200307.html#29 他に一般的に逆の意味に取られがちなのが、 「ハッカー」「確信犯」「リストラ」など。 「ハッカー」とはプログラムの解析をしたり巧妙なアルゴリズムを考えたり、 とてもコンピュータ技術を知り尽くした技術者の事です。 むしろハッカーはセキュリティーホール等をチェックして防衛する対策を考える技術者の方が近いのです。 コンピュータに不正進入などをする者は「クラッカー」と言います。 「確信犯」とは、ある信念に基づき、本人は正しい事をしていると確信して行われる犯罪です。 宗教犯罪とかダーティーハリーメンタリティとかその辺の犯罪が確信犯です。 「これは罪になるのだ」と理解した上でやっている犯罪は「故意犯」と言います。 「リストラ」とは、リストラクチュアリング(Restructuring)の略で、再構成するという意味。 新しい事業への参入や運営方針の抜本的改革などを行い、事業運営の再構築をするという事です。 決して人員削減だけのことではありません。 ------------------------------------------------------------------------------ こちらのほうになります あるファーストフード店での店員の言葉・・・ 注文の番が来たら・・・ 「いらっしゃいませ。ご注文のほうよろしかったですか?」 商品を注文して・・・ 「お会計は515円になります。」 商品が出てきたら・・・ 「こちらがチーズバーガーとポテトのセットになりますっ!」 そして代金ちょうど払ったら・・・ 「515円ちょうどお預かりします。」 この会話に気持ち悪さを感じませんか? 「ご注文のほう」の「ほう」って何だ?しかも、 「よろしかったですか?」なんで過去形なの? 「こちらが〜になります」って変身するのか? 「ちょうどお預かりします」って、預かるなら、後で返してくれるのか? 「ご注文のほうよろしかったですか?」の過去形は どうやら「ご注文はお受けしておりましたでしょうか?」の過去形の様だ。 「ご注文を(お受けして)よろしいでしょうか?」とその過去形がごっちゃになっている様だ。 「こちらが〜になっております。」だったら、 「ああ、なったんだね、作ったんだね」って感じだけど、 「〜になります!」っていうのは「(何かすると)〜になるよ」ってこと。 「お会計は515円になります。」は問題ないと思う。 「(チーズバーガーセットのみの場合は)お会計は515円になります。」という意味だろう。 「ご注文のほう」のほうってなんだろう。 「ほう」ってのは方角とか複数ある内の一つを指す時の言葉だ。 ファーストフード店のレジの前で、注文以外にする事があるのでしょうか。 もしかしたらすでに注文を終えていて商品待ちなのかもしれない。 お会計がまだなのかもしれない。 または今日は質問やクレームか何かのお話をしに来たのかもしれない。 このように注文以外に用事があるかもしれない事を想定しているのであれば、 なるほど、これは実は問題ないのかもしれない。 「ちょうどお預かりします」って、 預かるなら、やっぱり返してくれないと困る。 この場合は「頂きます」「頂戴します」ってのが普通じゃあ? お釣がある時はお金を預かってお釣を返してくれれば良いんだけどね。 「1000円お預かりいたします」 「485円お返しいたします」って感じ。 ちなみに「1000円からお預かりします」については、 この「から」が何を意味するのかが全く不明、千円札から何を預かるのだと疑問に思うと人は言う。 でも、これは千円札からと言う意味ではなく、1000円という金額からということ。 「1000円から精算いたしますね。では1000円札をお預かりいたします。」 と言う意味であると考えると、意味は通ります。 逆に客が「1000円でお願いします」と言ってしまうと、 「釣りは要らねぇ」という太っ腹か大雑把さんか江戸っ子になってしまう。^^; これと同様な簡略表現として、「全然大丈夫」「全然おいしい」等の言葉もあります。 これは各所でも「全然」は否定形につくもので肯定形で使う物ではない、破格表現だと言われています。 でもこれも先程の1000円からと同じく、実は簡略表現であり、 元の表現は「全然問題ないから大丈夫」「全然まずくはない、とゆうより美味しい方だ」 そういう事なのです。 決して肯定形に使っているのではなく、否定形に使用しそれが省略されていると言う事なのです。 そう考えるとそれもいいような気がしてきました。 とはいえ、端折りすぎなのがきっと根本的な問題なのでしょう。 破格表現といえば、 「たまによくある」という言葉を私はよく使うのですけど、 意味不明なのかな。><; ------------------------------------------------------------------------------ らぬき。 「これは捨てられる」という可能を表す文章を、 「これは捨てれる」と「ら」を抜いて表現するというものです。 最近では、「ら」がついていると、 可能を表すのか、受動を表すのかわからないときがあるから、 わかりやすいように、可能の場合は「ら」を抜いて区別する傾向にあると言います。 しかし、いわゆる『ら抜き言葉』は結構昔から常用されてます。 とくに関西では顕著らしいです。 「コレは捨てれる」というと違和感を覚えるるけれど、 「コレは捨てれるで」と関西弁にするとむしろ自然に聞こえます。 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=49633 ------------------------------------------------------------------------------ 最後に 反対の意味が広まるとはなしはややこしくなってしまいます。 だからそれは好ましくない事だと思います。 だけど、そうでないならば、言葉は時代と共に変化してしかるべきだと思います。 そう、それで伝わるのであればそれでいいのです。 だけど伝わったつもりになって、 実は伝わっていない事もとても多い。 また、それを聞きなれない人にとっては不快に聞こえてしまう事もある。 そしてそのとき出てくる言葉は決まって「日本語は難しい」。 日本語自体が難しいのではなく、 現在横行している曖昧な表現が原因で意思疎通がうまく行っていないだけなのです。 日本語の文法自体は割と柔軟で用法などが変化しやすい言語なのかもしれません。 まあ、そう言った用法を許容してしまう日本語はある意味、難しい言語なのかもしれません。 正しい日本語を常に使う必要はないけれど、 正しい知識だけは身につけておき、 時と場所を臨機応変に判断して使い分ける事をが必要だと思います。 http://www5.hokkaido-np.co.jp/dounano/017/zenbun.html